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赤坂、We have problems [フローラル]

レッスン室のドアを開けるなり、夜来香(イエライシャン)が開花したから帰りに持って行きなさいと、フラの先生がおっしゃる。

毎週欠かさず1回、この80歳の先生とフラを踊る。
今の私にはこの時間がたまらなく愛おしい。

舞台を目指すわけでもなく、踊りを競うわけでもなく。
ただ2週で1曲というスピードで、ただひたすらに踊りこむ。

その合間に、先生の人生観を吸収する。

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分けていただいた一枝は、ちゃんと夜開いて朝閉じる。
カットされているせいか香りはそれほど強くないが、先生の意思が香るような気がする。

(図鑑で見ると、これは蔓性の夜来香:ガガイモ科ではなく、夜香木:ナス科のようだ)


先週末、成城から赤坂に移転したLSA(London School of Aromatherapy)へ、ババリア・ツァーの報告会を聞きに行く。

6月にバーグ校長が参加された、カート・シュナウベルト博士(ドイツ人の化学博士。カリフォルニアのThe Pacific Institute of Aromatherapyで化学指導)主催のツァーである。

行きたくて仕方なかったが、ちょうどWe have a problem(夫の肺ガン騒ぎの真っ最中)で、いくら本人が「行ってもいいよ」と言ってくれても、敢行して世界三大悪妻の仲間入りをするわけにはいかなかったのである。

ちょっと大雑把な(よく言えば大胆な、かな?)フランスに比べ、ストイックなまでの品質管理にこだわったドイツの精油製法や、ドイツと言えばまずこれでしょう、みたいなジャーマン・カモミールの精油と異国の香りを嗅ぎながら、どんなにWe have problemsでも、人生で掴むことができるチャンスは逃さず掴んでおくべきだなあなどと思ったりする。
(すみません。We have problemsの意味は、報告会参加者しかわかりません。あしからず・・・)


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セミナーの後は、引っ越したばかりの部屋でハウス・ウォーミングパーティ。

ドイツビールとプレッツェル、ソーセージとドイツにこだわって。

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バーグ校長お手製のクヌーデルは、微かに甘いすいとんみたいでお腹に優しい。

アズレンの深いブルーを湛えたジャーマン・カモミール(Matricaria recutita)は、I have some problems(緊張性の頭痛やしばしば現れる皮膚発疹)にはラヴェンダーと共に常備薬のようなもの。

去年逃したクリスマスマーケットツァー含め、いつか制覇するぞ、ドイツ。



自宅、カサブランカ [フローラル]

日曜の夜、離山の上に煌々と照る月を眺めながらドライブして埼玉に帰りつき、月曜からまた、私の歯車は節電の東電管内で回り出す。

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雑誌に載せていただいたせいか、更年期世代のクライアント様が続く。

人生の峠にあたるこの時期は、これまで登ってきた人生を振り返る眺めの良い場所。
ここを過ぎれば、先のなだらかに下るスロープはなんと軽やかで楽しいことか、とクライアント様には申し上げる。


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出入りの花屋さんがいつもの夏のご挨拶と言い、ほぼリヤカー一杯ほどのカサブランカとドウダンツツジの枝を、仕入れたままの束で持って来て玄関にどさりと置いていく。
去年まではきれいな花束にして持ってきてくれたのに、この頃一緒に飲んだりしているせいか、タメになりましたね。

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いえいえ、そういう雰囲気嫌いじゃないです、私。
ありがたく1階の古いチェストの上に生けてみます。

例年だと2階のリビングに飾って、エアコンを花のために入れたりしていたのだが、さすがに今年そんな事をしたら非国民である。
カサブランカはミナサンと同室で一機のエアコンで我慢いただく。

いっそこれだけ暑ければ、心穏やかである。

国民は節電の覚悟もし、計画停電の腹も括り、迷走なさる政情を耳にタコができるくらい聞かされてストレステストも完了している。
あとはリーダーにやるべきことをやっていただくしかない。

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月が登れば、さすがの埼玉にも風が通り抜け、エアコンの檻から心身を解放してくれる。

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夜はベッド脇で、カサブランカの濃い蜜の香りがして、艶めかしいことこのうえない。

カサブランカは改良種だから仕方ないとしても、ユリ科の花は総じて強い香りを放つのに、どうしてエッセンシャルオイルが無いのだろう?
(ネットで調べるといくつかあるようだが、ポピュラーではなさそうだ)
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強過ぎる甘美な香りはカフェインのように脳を覚醒させ、熱帯夜と相まって、今夜も私を熟睡させてくれそうにない。



並木通り、UGG [フローラル]

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クリニックの駐車場の片隅にあるマグノリアが次々に花を開かせている。

和名、泰山木(タイサンボク)。
新生児の頭ほどもあろうかという、モクレン科の大輪である。

香りがまたすてきだ。

花と言うよりは熟した果物のような、豊潤でおっとりした濃い香りを滴らせる。

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肉厚で蝋びきのオブジェのような一枝を部屋に飾る。
ゆたかさってこういうことなんじゃないだろうか、と思える香りが満ちる。



木曜、食事の約束時間まで中途半端に早く着いてしまった銀座の並木通りで、シープスキンのブーツで有名なオーストラリアのブランド、UGG(アグー)の路面店を見つける。

http://www.uggaustralia.jp/

昨年ワイキキのカラカウア通りのショップで買ったサンダルが、この世のものとは思えないほどの素晴らしい履き心地で、歩きまわる海外旅行には必ず携え、エジプトでもタイでも頼もしいサポーターとなった。

その1足を履きつぶして、もう1足欲しい欲しいと思いながら、日本でショップが見つからなかったので臍を噛んでいたのだが、何たるラッキー!

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デザインは平凡だが、足に吸いつくようなシープスキンといい、しっかりと目の詰まった分厚いカーペットを素足で踏みしめるような幸福感といい、たかがサンダル1足で天国に駆け上がれるなら銀座までの足代と1万円ちょっとの出費は決して高くない。

羊毛を敷き詰めたちょっと贅沢なビーサンやトング型のサンダルも実に秀逸な感触。
甲のストラップが欧米人向けなのか薄めなのも、私の足にはぴったり。

この夏、私のイチオシです!



自宅、勇気は何倍 [フローラル]

だから!

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前にも登場した大学時代の友人S子である。

「リスニングの練習として、DVDのバーグマンのところだけ、セリフをディクテーションしてみてください。初めは単語一つがやっとでも、だんだんセンテンスが聞こえるようになると思います。次はゲイリークーパー、それから全体・・・」

送られてきたのは、『誰がために鐘は鳴る』のDVDってところが、私たちの世代だよねーっ。

私が◯ルリッツで孤軍奮闘しているのを聞いた、英語ペラッペラのS子らしい思いやりなんである。

だけどS子。

ワタシ、単語10個は聞き取れると思うけどな。

その無邪気で行き過ぎた思いやりに、学生時代はズキンと傷つくこともあったけど、今なら大感謝して受け取れる。
書き取ったメモをファイルするノートまで同封してくれて、しかもフラをやっている私のためにこんなアロハな柄のものを買いに行ってくれたんだろう。と。

学生時代、高いハイヒールを履いて着飾ったバービー人形のようだったS子が、その間にどうやって堪能な英会話術を身につけたかを聞けば、私の知らない超努力家の彼女の本質を見る思いである。

彼女がそうやって人知れず(?)努力をしている間、寮で隣どうしの部屋に暮らしながらうかうかと遊んでいた私に、彼女は今、その秘伝の英会話習得術を実行させようとしているんである。

わかったよー。
暇ができたらやるからね。(これではダメである)

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チュニジアのジャスミンオイル!

クリニックに出入りの超有名企業営業さんから、貴重なお土産を頂く。

この拙いブログをいつも読んでくださっており、またきっと香りに関する知識もハンパじゃない雰囲気の彼女からは、いつも新鮮な外国の話しを聞くことが出来る。
女二人で出かけたチュニジアで、客引きの「ラクダで砂漠1泊ツァー」にぽんと行ってしまったという話しには、羨ましくて涎が出る。

ちなみに「私もそれ(ラクダ砂漠1泊ツァー)に行きたい」と言ったら、夫と息子は反対。
「そうやってちょっと自信が出てきた辺りが一番危ないぜ。」

でも、一人のオバハンのささやかなチャレンジに、いろんな人がいろんな形でエールを送ってくれているのかも知れないと思うと、勇気百倍である。
(今以上にムダな勇気を出すんじゃないと夫が言うだろう)




自宅、ジャスミンワックスに浸かれ [フローラル]

50数年の人生の多くをショートヘアと共に過ごしてきたのに、「髪もアクセサリーのひとつ」というフラをするが為に伸ばし始めて数ヶ月。
幾度となく、ぶっ切りたい衝動に駆られるも、ようやくひとつにまとめられるまでに。

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若い頃と違ってさらさらヘアが風になびくわけではないので、きちんと見せるためにはどうしてもまとめることが必要・・・ってなわけで、何となく増えたシュシュ。

フラ界独特のアイリッシュヤーン(・・・でしたっけ?)の、植物に近い色合いのものが自然と集まり、保管場所はスピリタスの瓶だったりすると何だかクリスマスツリーっぽいので、記念写真を。

そうそう。
人生に無かったと言えば・・。

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6月に訪れたエジプトのオーガニック農場からの珍しいエッセンシャルオイルが、バーグ校長の尽力により、10月にようやく日本に初上陸する。
先に連れて帰ったミイラも、待ちくたびれたと言っておられる。

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アニスシード(Aniseed:Pimpinella anism)、コリアンダーシード(Coriander seed:Coriandlum sativum)などのいかにもエジプトらしいシード類から、この地方独特のビターオレンジレッド(Bitter orange Red:Citrus aurantium var.amara per.)、プチグレン・ビガラーデ(Petitgrain Bigarade:Citrus aurantium var. amara folium)、ネロリ(Neroli:Citrus arurantium var.amara)と、ビターオレンジは果実、葉、花のすべてが揃う。

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特に珍しいのがカシー(Cassie:Acacia farnesiana)とカーネーション(Carnation:Diantbus caryoplyllus)のアブソリュート。

日本のカーネーションがあまり香りが無くつまらないので、『サンタマリア・ノヴェッラ』(イタリア最古の薬局と言われる)でカーネーションの香りの石鹸を見つけた時は、ものすごく感動した記憶がある。
こうしてエッセンシャルオイルを手にすることが出来るなんて、夢みたいだ。

カシーは学名からも判るようにアカシアの一種で、フセインさん(エジプトでステイした農場のオーナー)に見せられたのは黄色の可憐な花であった。

それでもなんて言ったって、今回特筆すべきはこれ。
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ジャスミン・ワックス。

ジャスミンなどの繊細な花は、通常の水蒸気蒸留では香りが飛んでしまうため、花を溶剤(ヘキサン)に漬け込み、香りの成分を溶かし出す。
その副産物としてできるのがこのワックスである。

農場では無造作にバケツで凝固していたが、こうして実際に手に取ってみると、それは妖艶な濃いジャスミンの芳香を放つねっとりとした物質で、今までの私の人生のどこを探してもこんな形状と香りの体験は無い。

すごいよ、ジャスミンワックス。
ようこそジャパンへジャスミンワックスなんである。

器用な友人は、すでにこのワックスで練り香を作ったと言うが、私は感動して引き出しにしまい込み、時折それを開けては濃厚な香りに脳を浸している。
できるなら、このワックスに自分を漬け込みたいくらいだ。

長髪(まだロングとは言えない)しかり、ジャスミンワックスしかり。

50年以上生きていたのに、これまでの人生に無かったものって沢山あると思うこの頃である。

(上記のオイルおよびジャスミンワックスはロタンシェルhttp://www.lsajapan.com/others/lauthentiel.htmlにお問い合わせください。)



軽井沢、山荘へ [フローラル]

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今年も来たんである。

我が家の軽井沢山荘は、またひとつ冬を越していい感じに古びている。
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関越40キロ渋滞というボディブロウを食らうも、山荘にたどり着いて窓を開け放し、通り抜ける緑の風の中で大の字に寝転べば、そんな苦労は吹き飛ぶのである。

家具の覆いを外し、一応の掃除が終われば、後はミナサン(トイプー3匹)と私の、極上の避暑生活である。

贅沢は、ゼラニウム(Geranium:Perargonium asperum)のキャンドルを焚いてまだ日のあるうちに椹のお風呂にゆっくり入り、
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去年の残りのキャンドルたちにも灯を入れ、シャンパンの栓を抜くことである。
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(シャンパングラスが無いのが残念だ!)

つまみはご当地産巨峰。
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一人で飲むシャンパンって、どうしてこんなに美味しいんだろう。

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「おかあさん、また夏が来たんだね」

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「渋滞するから酔っちゃって酷い目にあったじゃない」

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お向かいの、和光服部邸にも明かりが灯る。

明日はまた、恒例「また夏が来ましたねパーティ」なのだろう。

ふじみ野、似て非なるものたち [フローラル]

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ああ、ついに最後の瓶オープンである。

一昨年、プロヴァンスの農園から買ってきたラヴェンダーの蜂蜜。
これをバターと一緒にちょっと焼いたパンに塗って食べると、そこに一面広がっていた紫色の味がする。

小さじ1杯をお湯に溶かし、ラヴェンダー(Lavender:Lavandula officinalis)を1滴垂らせば、寒い夜のホット・アロマティックグロッグにぴったりである。


唐突に夕方、私はドラッグストアの、オムツの棚の前で立ちすくんでいる。

週末来るあおちゃん(孫)用に、おヨメさんから指定のあった「パンパースLサイズ・スリムパンツ」というのを探しにきたんだが、何回パトロールしても「パンパースLサイズ・フィットパンツ」しか見つからないんである。

「スリム」と「フィット」では、似ているようでカテゴリーが別で非なるように思え、このドラッグストアには「スリム」が置いてないのだという責任の転換を頭の中で行う。

次のドラッグストアに移行する前に、念のため、おヨメさんに「フィットしか見つからないが、これではダメですよね?」というメールで打診する。
そう、あお様は「スリム」しかお履きにならないんだと、勝手に「スリム」と孫を底上げしてしまう。

このダメな(と勝手に断罪した)ドラッグストアでは、とりあえず(入ってしまったので)、ミナサン(トイプー3匹)のトイレシーツと我々のトイレットペーパーを買い、出口に向かった時に、おヨメさんから返信。
「すみません!フィットパンツ、それです。」

了解っす。

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わんわんシーツ、トイレットペーパー、あおちゃん用オムツ。

似て非なるものたち。

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「ちゃんと指定銘柄買ってきた?アタシたちのも・・・」



自宅、かかと削り [フローラル]

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九段の「花田」で見つけた青磁の小皿は、ちょっと小高くて、一人分ずつ刺身でも盛ったら素敵だろうと浮き浮きと持って帰ったものである。

その小皿に、サツさん(お手伝いさん)は、こう盛ったのである。
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彼女は皿をひっくり返しただけではなく、汁物は絶対あり得ないはずのこの器の常識をもひっくり返したんである。

やるなー、サツさん。

Good job!

ぷるぷる卵豆腐とは打って変わって、七草過ぎた餅のような’かかと’を持っているのが夫である。

昔、母がやはりこのように割れて痛むかかとを持っていて、
「かかとだけは(あとはいいのか!)お風呂の中で軽石でこすって柔らかくしておくのよ」
と擦り込まれ、かかとの丸さだけは(あとは本当にないのか!)自慢できる。

面倒くさがる(そのくせ、痛がる)夫をお風呂場に立たせ、私は三助のようにパジャマの裾をまくり上げて、がしがし、がしがし、がしがし、モノも言わずにそのかかとを削る。

お風呂から彼を引き上げ、ガーゼの上に、クリームと皮膚を柔らかくするイモーテル(Immortelle:Helichrysum augustifolium)を混ぜたものを延ばし、そのかかとに当てる。
古い靴下の指先の方をちょん切って履かせ、ガーゼを固定する。

イモーテルがじんわりとヒビ割れの中に浸透していく感じが想像できる。

Good job!


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そんなにカリカリしていないで、ばんくーばー・おりんぴっくすでも見ろや。

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金、いけますかね?

知らん。




軽井沢、妻たちは荷を降ろす [フローラル]

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遠来の客の目覚めは遅い。
フルーツを盛りつけ、朝食を支度する
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夫にその辞令が下ったのは、20数年前。
まだ医局制度がばんばん布かれていた頃。
山形県東根市という小さな温泉町にある公立病院に派遣となる。
長男が幼稚園に上がろうという春浅い日。

赴任の日に、医局へ道順を問うと、
「国道まっすぐ。その辺にでかい建物はそれ(病院)しかないから、誰でも判る」
と言われ、半信半疑で出かけるが、そのとおりだった。

あてがわれた宿舎は、5件が連棟に連なった長屋風の医師公舎。
その真ん中の3号公舎が我が家だった。

同じ棟の1号公舎は同じ産科のT先生。
身体は大きいが気持ちは繊細。
活発ではきはきした元ナースの奥様が頼もしかった。

お隣の4号公舎は外科で家電オタクのU先生。
20数年前の当時にもうパソコンや大型テレビがあった4号公舎で、我々はことあるごとにムービーナイトを楽しんだものだ。
奥様はさっぱりとした気性のピアノの先生だった。

両家と、特に私はこの2人の奥様と仲良くさせてもらい、毎晩のように一緒にご飯を食べたり、子どもを預け合ったりして楽しい赴任生活を送った。
それぞれの任期を終えて東京に戻っても家族ぐるみの付き合いが続いたが、数年後にU先生の訃報に接し、また子ども達もそれぞれに大きくなって、いつの間にか縁遠くなってしまった。

そして医局制度の廃止と共に、夫の大学は東根への派遣を打ち切り、夫や両先生達の後輩があの医師公舎に住むことも無くなった。

ちょっとしたきっかけがあり、お互い子育ても一段落したところでと、T先生の奥様とU先生の奥様を軽井沢に招き、3人で1泊2日の懐かしい休日を過ごす。

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一人だと絶対行かないアウトレットモールでショッピングをしたり。

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ゼラニウム(Geranium:Pelargonium graveolens)のキャンドルを焚いたお風呂で汗を流してもらった後は、近くの店に繰り出してワインを飲み、夜の更けるのも気付かないほど積もる話しに熱中したり。

まるで修学旅行のようだ。

翌日は旧軽のフレンチの老舗、『プリマベーラ』でランチ。
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http://www.karuizawa-primavera.com/

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車担当の私はトニックウォーターだが、五味子(むかご)のジュースをスパークリングワインで割って。
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トリュフと烏骨鶏のムースは、濃い黄身がとろりと流れ出して最高。

あの日、夫の赴任先に分けも判らず付いて来て出会った私たちは、また夫についてそれぞれの地に散って子ども達を育てた。

我が家も結構大変なことがあったが、T家も、特にお嬢さんたちが小さいうちに先生を亡くしたU先生の奥様も、一口では語れない人生を歩んで来たのだと思う。

でも、辛かったことなんて話しても仕方ないさ!

我が家以外、全員が適齢期のお嬢さん達のいる両家の目下の悩みは婚活。

軽井沢の涼風に、いっとき妻達は荷を降ろす。

千鳥が淵、桜便りはラストに [フローラル]

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満開の便りがようやく来る。

・・・・遅いっっっ!!!

今日でお花見プラン終了〜〜〜
この1週間、クライアントさんの顔をまともに見ることが出来たのは、昨日と今日ぐらいだ。

お花見プランと言いつつ予約取っていて、花が無かったら詐欺。
お値段で誠意をお見せするしか・・・なかった・・・じゃない!(涙)
と、桜に文句を言っても、黙って咲いているだけ。

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春の嵐が過ぎた昨日から桜が一斉にコートを脱いだように華やぎ始める。

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お堀の水に流れ込むような桜の枝。

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千鳥が淵サロンのオイルは、私の個人的趣味が大いに反映されたラインナップで、シトラス系があまり無く、ウッディな感じだ。
ハーバルも結構オツなところを突いていると思う(自画自賛)。

メリッサ(Melissa:Melissa officinalis)、メイチャン=リツェアキュベバ(May Chang:Litsea cubeba)、ヴァーベナ(Verbena:Lippia javanica)とレモン様の香りの微妙な違いを楽しんだり、
人気のジャスミンもJasmine(Jasminum officinale)とJasmine,arabian(Jasminum sambac)
だけでなく、異なるブランドを揃えて気に入ったものを使っていただけるようにしている。
自分で楽しんでトリートメントしたいし、ここでクリニックサロンのアドヴァンス的なところを狙っているんである。

ようやく満開の桜を前にトリートメントとなった昨日と今日。
クライアントさん方はそれぞれ全く繋がりがないが、お二人ともAbsolute Essentialsのサンバック(Jasminum sambac)を選ばれる。

満開の桜の魔法みたいだ。
私が一番選んでほしい!と思ったオイルだから。
(断じて強制はしていません!念じたかも知れないけど)

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大好きなサンバックの余韻が、闇に浮かび上がる桜舞台に溶けていく。

気温の上がり下がりに一喜一憂し、クラアイアンとさんに謝り続けた1週間も、終わってみればこの壮大な舞台の裏方に過ぎなかったことに気付く。


石坂、はいらん日 [フローラル]

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スコアは敢えて言うまい。
良かろうはずも無い。

いつもなら、パスとあっけない決断を下すのに、久しぶりに外を歩きたくて、夫と「わんわんコンペ」に参加する。
気を遣わない地元のオジサン達と回る気楽なゴルフだ。

冷たい雨が続いた後の、久しぶりのピーカン。
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「今日ははいらん日だわ」
パットを外しまくったK氏の下ネタジョークも、カカカカ・・・と笑い飛ばす。
私は万年、入らん日だよ。

お昼を食べながら、老耳鼻科医センセイの
「昔は待合室で患者がオレを待ってた。今はオレが患者を待ってる」
という自虐ネタも、人生の摂理を語っているようで可笑しくて仕方ない。

近所のオジサン達の社交界は、罪が無く、ちょっとお下品で、そして実に楽しそうだ。
たまには気分転換にこんな仲間に入れてもらうのもイイですねっ!

暖かい太陽の下、18ホールをえっさえっさと歩くだけで、気が晴れる。
ありがとね、わんわんコンペ。

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クリニックに出入りの花屋さんが持って来たミニブーケ。
うっとりするようなチュベローズの香りが、嗅覚に春だよと告げ、大脳をピンク色に染める。

啓蟄。
うごめき出すのは虫だけではない。
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オフィキナリス、香りの記憶 [フローラル]

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「manaさんのブログを読んでいて、今日は絶対ジャスミンでお願いしようと思って・・」

いらしたクライアントさんのこんな言葉は本当にうれしい。

私のこの拙いブログがどうこうというのではなく、その方に「ジャスミンでのトリートメントは気持ちがいい」という記憶が、Jasuminum officinaleを通してしっかり刻み込まれているっていうことが、だ。

「文系ってさー」
次男にけちょんけちょんに言われる私が、珍しく熱心に読んだ理系の本「生物と無生物のあいだ」は、小難しくなりがちな理系の話しを文系の表現で書き表した好著である。

その著者、福岡伸一先生が記憶のしくみについて、次のような解析をされている。

五感から取り入れられる刺激が脳に入ってくると、脳細胞が弱い電気を発生する。
その電気の流れがシナプスを介し、神経細胞から神経細胞へ伝えられ、回路が出来る。
特に強い刺激や繰り返し起こる刺激に対しては、その回路の形成が強化され、スムーズに電気が流れるようになる。
その強化された回路が「記憶」なのではないだろうか、と。

京大卒の分子生物学者の先生でさえ、「・・ではなかろうか」と結んでいるので、まだはっきりと解明されているわけではないらしい。

クライアントさんが一度ジャスミンでのトリートメントを受ける。
その時の感覚が、ジャスミンの香りという刺激を通してその方のシナプスの伝達能力にものすごく貢献したとする。
その方がしばらく経って、私のジャスミンに関するブログを読む。
そうするとジャスミンという文字を読んだだけで、その方の神経伝達回路はジャスミンの香りにつながり、、その時のトリートメントの感触にまで到達するのだ。(・・と私は解釈している)

福岡センセイはこうもおっしゃっている。
『刺激、それは匂いかも知れない。(中略)それが回路のどこかをつんと刺激する。すると電気が発生し、星(神経細胞は星のようなカタチなんです)に明かりを順番につけていく。それはいわばクリスマスに飾り付けされたモミの木のイルミネーションのようだ』

う〜ん、なんて詩的な理系なんだろう。

その神経回路を強化できるだけのトリートメントの技術とクライアントさんの個性にぴったりとマッチしたEOを選ぶ能力を持っているのが、素敵なセラピストと言える条件なんだと思う。
がんばりましょう!

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犬とソファに埋もれる。
これはソファについた犬達の匂いが私の回路強化にかなり貢献して、幸せの階段を駆け上らせる。


また日常、ニーハイブーツ [フローラル]

パリから戻って慌ただしい2日間が過ぎた。

滞在中に近しい叔父の訃報を従兄から受け、帰国してとりあえずの仕事だけ済ませて仙台へお別れに行く。
パリでは一度も迷わなかったのに、帰りの大宮駅でどちらの出口に出るのか判らなくなる。
人ごみは方向感覚を狂わせ、どちらを向いても似たようなビルばかりでは目印になるものも無い。
「Shit!」心で舌打ち。
(冗談。そんなにこなれてません。)

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ようやくの休日。
時差ボケも夜出歩けなくて早かったせいか、前回ほどではない。
留守中、一度も散歩に出せなかったミナサンを連れ出す。

途中でチワワ連れのおばさんと話し込んだりして、とっぷりと暮れてしまった道を歩いているとどこからとも無くキンモクセイの香り。
フラゴナールの工場で聞いた、香水の原料として日本から輸入するのはキンモクセイだけだという話しを思い出す。
ああ、これが日本の香りなんだなあ。
こんなに暗くなってもイヌ達を連れて、のんびり歩けるし、昼間は小春日和だったし。
日本の幸せを噛みしめる。

強いて言えば、ファッションは断然パリが素敵。
「パリへ行ってきまあ〜す!」
なんてかんだ◯のチャンや◯川憲一サンが、毛皮やぴかぴかの格好で撮られているが、あんな格好している人なんて皆無だ。(少なくとも私が歩き回っていた昼間は・・・)
みんなシックで何でも無いコートやセーターだが、抜群にお洒落なのはどうしてなんだろう?

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かさばるのでどうしようかすごく迷ったが、今回はこのニーハイブーツ、正解。
暖かいし、歩きやすいし、なによりアクセントになってくれる。

「いいわね。どこの?パリで買ったの?」
かのパラソル屋さんの陽気な女主人がかなり興味あったみたいだ。

自分もちょっとシックにまとめて、風景の中に溶け込んでみる。
そんな楽しみもパリならでは。

1週間着倒したコートとストールをクリーニングに出し、かなりくたびれたブーツを磨きながら、旅してきた街に思いを馳せるのも楽しいものだ。






旧軽井沢、別荘族の夏 [フローラル]

舗装の無い木立の中の細い道に似つかわしくない、黒塗りの車が何台もお向かいの大きな別荘の門に入って行く。
開け放たれた窓からは、明るい光とさんざめく人々の笑い声が聞こえ(決して馬鹿騒ぎではない上品な談笑である)、今夜はパーティが開かれていることが判る。

縁あって旧軽の森の中に土地を得た我々の小さな山荘のお向かいは、銀座4丁目角の有名な時計屋さんの別荘である。
この界隈は、今となっては新幹線が開通し高速も出来て、猫も杓子も人々が大挙して訪れるようになるまでは、天皇と美智子皇后のテニスコートの恋がすべてを語るべく、ごく一部の特権階級の方々、つまり旧華族や政界財界で日本を背負って立つような方々が、避暑にやってくる土地だった。
(今でも旧軽井沢テニスコートは一般人は入れない)
その昔、碓氷峠を一夏分の支度をもって越えることが出来るのは、運転手付きの車に乗った本当に限られた人々だけだったのだろう。
すぐご近所に日本のケネディ、鳩山家の広大な別荘地があるのを始め、お隣は東郷家、近衛家、松平家、とハウスナンバー標識を読んでいるだけでも、日本の歴史教科書をひも解くような恭しさを感じさせる。

夏にこの旧軽にはそんな一種の社交界が形成され、その中でかわされた話しから日本が動いたこともあろうし、名家同士の結びつきにも一役買ってたはずだ。
銀座の名門、H家が毎年7月20日の海の日にこの別荘で主催するパーティは、そんな社交界の「今年も夏が来ましたね。どうぞよろしく」パーティなのだろう。(下々の者はもちろん招待されないので、あくまで想像だが)
これ、偶然にもお向かいの庶民である我が家だけが持っている特ダネだと思う。

窓を開け放して東京のうだるような暑さとは無縁の清涼な空気を取り込んでいると、嫌が応にもお向かいのさんざめきが伝わってくる。
「まあ、どうぞ今年もよろしくお願いいたしますね。明日はゴルフいかがでしょうかしら?おぼっちゃま、おいくつになられまして?(去年もあったんだから1を足せばいいはずなんだが)うちの娘は学習院の2年生(勝手な想像)ですの。テニスのダブルス、お相手お願いできますかしら?(全部勝手な妄想)」・・・のような会話が、年代物のワインとともにテーブルを行き交っているに違いない。(ものすごく勝手な断定)
執事さんのような黒い制服のお給仕の姿も見え隠れしている。
別荘族の夏の始まり、である。

・・・で下々の者の別荘開きは掃除から、である。
梅雨の間、我々の山荘を勝手に使ったらしい虫さんたちの形跡を掃除機でがしがし吸い取って、持ってきたゼラニウムのアロマキャンドル数本に明かりを入れる。
昆虫忌避作用のある甘く、ミンティーな香りが山荘中に満ちる。
昔、西欧では虫だけでなく、悪魔まで追い払うと信じられていたらしく、今でもヨーロッパを旅すると窓窓にゼラニウムが植えられて赤い花を咲かせているのはその名残だと言う。

クーラーを使わなくてすむことが、こんなに気持ちのよい幸せなものだと、毎年のことながらうれしくなる。
ゼラニウムの香りと明かりの中で椹のお風呂につかれば、庶民はパーティも社交界も無縁の楽園を満喫できる。

お向かいはどうやらお開きのようだ。
また黒塗りの車がゲートを出て行く。

軽井沢の夏が始まった。










クリニック、アロマテラピーの限界 [フローラル]

「私ってこんなにいくじなしだったんですね・・・・」
そう言って彼女は静かに涙で枕を濡らした。
アロマテラピーの限界はここにあったのだろうか。
私はかける言葉を失っていた。

彼女はマタニティのクライアントさんの中では、群を抜いて通った回数が多い方だった。
私が乏しい知恵を振り絞ってするアドバイスもよく受け入れてくださり、ホームケアも熱心に行われているようだった。
知的でもの静かで決して感情を露にすることなどないような彼女が、分娩のために選び出したのは、ローズ・アッター(Indian Rose attar:Rosa damascena)。
ローズにサンダルウッドがブレンドされた崇高な香りは、彼女そのものだった。

「これが最後のトリートメントでしょうか。ちょっと寂しい気がします」
と言いながら行った、分娩直前の施術前後の血圧がいつもよりかなり高いのと足のむくみが気になり、彼女を送り出してから夫にカルテを見せて判断を仰いだ。
血圧の測定値を見た夫の顔色が変わった。
即、入院だった。

陣痛を誘発する点滴が投与され始め、普通ならどんなに長くても1〜2日で分娩に至るはずなのに、彼女の陣痛は一向に強まる気配がなかった。
それでも彼女は弱音を吐かず、その緊張に耐え、無駄に騒ぐこともなかった。

毎日、仕事の合間にLDRの彼女を見舞い、仙骨周りをマッサージしたりしたが、進行が加速することは無く、4日めの朝、彼女の目からその涙がこぼれた。
緊張の糸がぷっつりと切れたのだろうか。
私は点滴の痕が痛々しい彼女の腕を、ただマッサージするしかなかった。
私のアロマテラピーは、人体の生理的、医学的な厳然たる事実の前に屈したように思えた。

緊急の帝王切開が行われ、30分ほどで可愛らしい女の子が彼女の腕の中に抱かれた。
彼女が自分の力で生み出そうと4日間もがんばったことを、きっとこの子は知っている、と思った。

医療とアロマテラピーの位置をいつも考える。
日進月歩の進化を続ける現代医療に比べ、医学的にはアロマテラピーは未だ魔女の鍋の中からそう変わってはいない。
身体へ、と限って言えば、アロマテラピーの医療的価値は予防と未病という段階に限られると言ってもいいだろう。

では、医療においてアロマテラピーの果たしうる役目は何なのか。
その答えは、今、新米ママとして輝くような希望の真ん中にいる彼女が知っているのかもしれない。
















飯田橋、一時停止なの?! [フローラル]

発進する前にバッグからネロリ(Neroli:Citrus aurantium flos.)の小瓶を取り出し、ふたを開けてひと呼吸大きくその香りを吸い込む。
ビターオレンジの少し蒼いフレッシュな香りが、脳に染み通る感じがする。
いらついた気持ちが洗い流され、アクセルを踏んで再発進だ。

土曜の午後、トリートメントのために千鳥が淵へ向かう途中だ。
いつもは病的な渋滞でツカえない高速5号線ががら空きだったので、外環から入って飯田橋インターで下りる。
飯田橋交差点を超えて側道から「合流」して九段下に向かう幹線道路に進入した途端、バックミラーに白バイが映る。
どっから湧いてきたんだ、いったい。

思わず、シートベルトよし!携帯、使ってない!追い越し車線、じゃない!と頭の中で指差し確認する。
路肩に寄せてウィンドウを開け、開口一番、「私、何かしました?」と先手を打つ。
その時まで何も悪いことなんかしていないという自信がばんばんあったもん。

でもまあ、悪いことをしたから止められたんである。
何もしない善良な市民を白バイが追いかけるはずないもん。

「今、あなたが入ってきたところ、一時停止ですよ。しなかったでしょ?」

えーっ!
3日に一度はそこを通るが、あそこが一時停止箇所だなんて考えたことが無かった。
斜めに高速に合流するような形状のそこは、T字路の細い道から入るような一時停止路とは感じが違う。
普通なら幹線道路の方はものすごい交通量なので、入るには止まらざるを得なかったのだが、今日はこの辺もがら空きですんなり「合流」できてしまったのがいけなかったらしい。

・・・と頭の中でいろいろ言い訳をするが、この前の大曲交番のお巡りさんとは全然違ってにこりともしない(まあそれはそうだろ)白バイの警官はさっさと手続きに入る。

P1000094.JPG
ふて腐れて、後方で罰金を徴収する手続きをしているお巡りさんをデジカメでサイドミラー越しに撮る。
なんか釈然としない。

さっき、「どこから湧いてきた」と書いたが、そうなんである。
もちろん、一時停止に気づかず、違反した私が悪いということは大前提として、での話である。

あんなわかりにくい一時停止箇所で、陰も形も見えなかった白バイが、違反した私を見つけた途端出てくるってことは、陰でずっと違反するのを見張っていたってことだ。
つまり「捕まえる」ことを最大の目的として「捕まえる」のに最も効率の良い場所と時間を選んでいるってことだ。

確かに「捕まえて」罰金と点数を取り上げることは、違反の抑止力にはなろう。
国庫金の補充にもおおいに貢献することだろう。
でもお巡りさんてそんなに暇なのか?
自転車でも追いかけて来れるようなスピードの出ない一般道路で、こそこそ物陰に隠れ、うっかり者のオバサンを50mほど追いかけるのに200キロ近く出るという白バイを使わなきゃいけないのか?
原油高で庶民がガソリンの値段に一喜一憂している昨今、パワーショベルで小石を一個拾い上げるようなもんである。

・・・と何を言っても(言わなかったけど)負け犬の遠吠え。
違反点数2点が引かれ、罰金7000円の納付書を渡されて、以上おわり。
またゴールド逃した。(前回は自宅前での駐車違反1回)
更新まで後2ヶ月だったのに。

車に乗っていてアクシデント。
そんな時、役に立つのはネロリ。
すっきりと気高い香りのオイルは、怒りを鎮め、波立つ心を優しくなだめてくれる。
たいていのオイルは眠気や血圧降下とともに精神の鎮静を連れてくるが、ネロリは眠気を誘わずに平安に導く。
試験の前、運転中の緊張にお守り代わりにバッグに忍ばせて。







クリニック、おめでとう! [フローラル]

なんか涙が出そう。
彼女は出産という大きな仕事を終えて、とても疲れているだろうに、「ありがとう」と私の手を握り返してくれた。  

前に書いたジャスミン(Jasmine:Jasuminum officinale)のクライアントさんが入ってきた、という一報がナースから私の元に入ったのは、出産後も通ってくださる別のクライアントさんのトリートメントを終え、午後から社労士相手に給与計算をしている最中だ。
思わず「誰か一緒?」と確認する。
一人だったら給与計算も放り出して駆けつけねば!と思ったが、
「だんな様とお子さんが一緒です。まだ5,6センチですから・・」という婦長の言葉に安心して仕事を片付ける。

社労士を送り出し、それでは、とデフュ-ザーを持って彼女の病室に行くが誰も居ない。
えっ?と戸惑っているうち、私を探す声がする。
「もう8センチでLDRに入っています。体位を交換するのも無理です。」

あら。
だってさっきから30分も経ってないよ?
やっぱり経産婦さんは早い。

大急ぎでLDR1に駆けつけると、もう既に2~3分間隔で陣痛が来ており、かなり痛そうだ。
優しそうなご主人が側にいてしっかり手を握ってあげている。
よかった!
彼女の不安の一番大きな要素、ひとりで幼い長男を連れて入院しなければならないのではないかということは、これで回避されたんだと思うと、それだけでもう胸が一杯になってしまう。

ご主人が側にいるので、私はもう必要ないような気がしたが、
「ジャスミン、持ってきましたよ」と声を掛けると、苦しそうな息の下から
「ああ、居た・・・」
と彼女の顔に笑みが浮かぶ。

それから2時間強、ジャスミンとクラりセージで仙骨周りと下肢にマッサージをしながら、陣痛と戦う彼女を見守る。
陣痛の間欠時にジャスミンオイルを嗅いでもらう。
痛みに対してトラウマがあったという彼女なのに、痛み止めも1本も使わずに、陣痛の一番辛い時期を立派に耐え、ついにドクターが入ってきてお産のクライマックスとなる。
セラピストは余程の希望がない限り、出産の瞬間を家族だけで迎えてもらうため、ここで退出となり、娩出後あいさつにいく。

自分の部屋へ戻るとどっと疲れが押し寄せるが、同時によかった・・・という思いがあふれてとまらない。

最初ジャスミンに出会うまでは、彼女はそれほどアロマが好きで好きで・・というよりも、何かの不安を打ち消す手段としてアロマテラピーを選んだ、という気がした。
その不安が、お産の時に側に誰も居ることのできない環境であることと、お産の痛みへのものであることがだんだん判って、それを消していくことが、彼女が私に期待していることなんだ、と理解した。

トリートメントの前後のフィードバックで、いろんな話をし、あんまり参考にならない私の25,6年前のお産の話も披露し、お腹の赤ちゃんが育ちすぎちゃって・・とまた不安そうな彼女に、
「うちの次男なんて3700グラムあったけど、ちゃんと普通に出てきたよ。」
なんていう話もし、ジャスミンを渡して家で香りを嗅ぎ、「自分はこの香りが好きで、この香りがあればリラックスできる」と自分の感覚に覚えさせてね、という「予習」のアドバイスをした。

でも、案ずるより生むが易し、とはほんとによく言ったもんだ、と思う。
土曜日でご主人も赴任先から戻られていた時の家族に見守られながらの入院、出産。
痛みにも果敢に耐え、ふたつの不安に見事に打ち勝って、可愛らしい女の子を授かった彼女に心からおめでとうと言いたい。






常磐高速、ローズとぜんまい [フローラル]

認知症の診断を受けた父のために申請した介護保険の認定が下り、市役所から連絡があってケアマネジャーの訪問を受けることになる。
実家のある水戸へ向かう。
灰色の荒川は、埼玉の私と両親を大きく隔てているように思える。
気持ちはどんよりと重く、面談よりも、心の荒れた父に向かい合うのが憂鬱でたまらない。
何を言われても相手は病人、鈍感でいようと自分を言い聞かせる。

実家は築45年の木造家屋だ。
まめだった父が元気な頃はしょっちゅうメンテを入れて何とか体裁を保ってきた家も今は荒れ放題で、リフォーム業者の格好の餌食だ。
「ただいま。」

「あら、早いこと!」
父と昼食を食べていた母が嬉しそうな声を上げる。
父より7歳年上の母は今年89歳になるが、頭も身体もしゃっきりしている。
これといって趣味の無い父と違って、俳句を何十年も続け、未だ一人で都内の句会に月一度は出かけていく。
水戸駅の階段で転んで足をくじいたが、そのまま足を引きずって新大久保まで行って帰ってきたという年寄りらしからぬ武勇伝もある。
夫が「とてもお前と親子とは思えない」というほど、決して贅沢をせず常に自分を律している姿を見ると、人間どう老いるかはその人の知性に左右されるのだなあと、わが母ながら感心する。 
そんな母が人生のラストランを、認知症で粗暴になっていく父と伴走しなければならないのは、あまりにも不憫だ。

「我々のためにご苦労さん。」
思いがけない父の穏やかな言葉に胸をなでおろす。
仕事のストレスから逃れるため、頼り、依存してきた抗精神薬を主治医に厳しく管理され、父はずいぶん落ち着いたように見える。
認知症の症状も進んではいないようだ。
ケアマネジャーとの面談も談笑のうちに穏やかに進み、両親は週2回のヘルパーさんの訪問を受けながら、とりあえず介護保険生活のスタートを切ることになる。

ケアマネジャーが帰るとすぐ、時計を見ながら父が「ほら、渋滞が始まらないうちに帰りなさい。」と言う。
本当はもっと長くいてもらいたいはずだ。
「まだ大丈夫だよ。」と言っても「お前は仕事があるんだから・・・」とそれでも急かす。

「はい、これ。」
母が差し出すのは私の大好物のぜんまいの煮物だ。
「母親ってのは変なもんだな。50過ぎの娘にまだぜんまいを煮てるんだから。」と父が笑う。
母は私が実家を訪ねると必ずこれを煮て待っている。
遠くに住み、自立した娘に自分がしてやれること。母にはこれだけが残された自分の仕事に思えるのだろう。

父は私のアロマテラピーを未だ認めてはくれないが、母は娘が踏み出した道を常に何とか理解しようとしてくれる。
母に新しいローズ・オットー(Rose otto:Rosa damascena)の小さなボトルを渡す。
オットー数グラムを抽出するのに何百キロの花びらが必要とされ、EOの中では最も高価なオイルである。
同じ甘さでもジャスミンの官能的なそれとは違い、香りはどこまでも気高く、凛としており、特に悲しみに閉じた心に作用する。
以前ハンドマッサージをこのオイルでしてあげてから、彼女はこの香りをずっと枕元に置いている。
「あなたに言われたとおり、心細い時はこの匂いを嗅ぐのよ。」

私に迷惑をかけると、長く生きた自分の存在をいつも謝る彼女は、認知症の父と二人、あばら家に残る選択をした。
「私は大丈夫。」と言う言葉とは裏腹に、どんなに心細いことかと傍にいられないことがやるせない。 

帰りの高速は、行きとはまた違った思いで胸がいっぱいになる。
助手席の母のぜんまいはかつおだしが香り、「今の自分の生活を大切にしなさい」と家路を急ぐ私の背中を後押ししている。

トリートメントルーム、早く出ておいで [フローラル]

クライアントさんのことをブログに書くのはタブーだと思っている。
ただ、今回だけは許していただこう。

最初、彼女は不安そうに見えた。
家には3歳になる第一子と二人、だんな様は単身赴任中だ。
急にお産になったらどうしよう?第一子の出産は無痛分娩だったので、今度はがんばろうと思っている通常のお産の痛みってどんなだろう?

彼女は毎週のようにやってきた。
最初緊張と不安で施術前とあまり変化が無かった血圧が、施術後ぐんと下がるようになってきた。
施術で深いリラックスに入っている証拠だ。
お腹が大きくなってきたので、うつ伏せが難しくなり、横臥で施術を行うようになった。

37週に入り、健診で胎児も3000g近くなり、もういつ娩出されても大丈夫、と院長からオイルの妊娠時禁忌解放OKの指示が出た。
IFAでは厳重に妊娠時の禁忌オイルが決められおり、36週までは本当に限られたオイルを1%(通常は3~5%)稀釈で使用するので、必然的に香りの面では単調で希薄なものにならざるを得ない。
妊婦さんにはもっぱらタッチ・セラピーのほうの力を借りる。
その禁忌が解かれたのだ。

これまで子宮収縮作用があるとして使えなかったローズ、ジャスミン、イランイラン、クラリセージなどとろりと甘いオイルを彼女に提示してみる。
彼女の手がそれぞれのボトルではたと止まる。
今まで使っていたオイルに比べ、香りの強度も、甘さも格段に違うオイルたちだ。
彼女の顔がみるみるほころんでくる。
「こんな素敵な香りが世の中にあるんですねえ。」

その中からジャスミン(Jasumin:Jasuminum officinale)にヴェチバーをブレンドし、陽気なサンバックとは少し趣きが違う都会的な香りを作って提案する。
施術後まで香りを持続して楽しめるよう、40分しかない施術の中に敢えてデコルテをプラスする。

施術後、血圧は最大収縮時が20以上降下し、彼女が如何に深いリラックスに入ったかが伺える。
ガウンを羽織ってからもデコルテから立ち上るジャスミンの香りを楽しんでいる。
「本当に幸せな気分です。香りでこんな気分になれるのが本当に不思議です。」
彼女のとろけるような笑顔が、その気持ちをさらに雄弁に語っている。

もう最初の不安そうな彼女はいない。
彼女は出産時もこのブレンドを使うことを希望している。
そして出産時の不安に、きっとこの香りで打ち勝つだろうと確信する。

「入院されたら私もすぐこのブレンドを持って応援にいきますよ」
さあ、準備はOK。
早く出ておいで、ベビーちゃん!




青山、るんるん買って [フローラル]

骨董通りを木枯らしが突き抜けるように走る。
車を青山通りのパーキングに入れたのを後悔する。
もっと近くに止めればよかった・・・・

用事が済むと、まだいくばくかの時間がある。
いつもお世話になっているアロマテラピーサロンに電話すると、施術OK。
うれしい。
温かいベッドに横たわって寒さで固まった身体をほぐせると思うと、心底幸せな気持ちになる。
木枯らしに追い立てられるようにサロンのドアをくぐる。

アロマテラピーサロンは星の数ほどあれど、ホリスティックに個人を見てブレンドを組み立ててくれるところはあまりない。
事業的には、いくつかのタイプに分けてすでに調整済みのブレンドオイルを使うほうが経済的で、セラピストの知識・センスも問われず、初心のクライアントにも便利、ということなのだろうが、ブレンドでセラピーの半分は決まると思っている私にはそれが残念だ。
このサロンはお手軽なオリジナル・ブレンドオイルを使うコースもあるが、セラピストとクライアントのやりとりでブレンドを決めていくコースもあるので、いつもお願いしている。

自分で施術を受ける側に立つことは、本当に勉強になる。
裸になって気持ちのよい室温を確かめたり、ほんのちょっとのセラピストの手の荒れも受ける側には不快に思うことを思い知ったり、提案されたオイルが食わず嫌いなだけで意外によいことに気付いたりする。
このサロンは室温が充分に配慮されていることと、リネン類の肌触りがものすごくよいことが気に入っている。
えっ?施術じゃないの?と思うかもしれないが、どんなに施術が上手でも室温と直接肌に触れるリネン類に配慮がないと、それだけで私としてはアウトだ。
現在のクリニックのトリートメント室は急場作りなのでそこが思うようにいかなくてジレンマがある。
春の完成を目指すトリートメント室は、その点にはこだわりぬいたつもりだ。

セラピストさんとブレンドを決める。
今まであまり好きではなかったゼラニウム(Geranium:Pelargonium graveolens)は、皮脂の調整作用にすぐれスキンケアに重宝されるオイルなので、「プロジェクト」の一環としてこのところラヴェンダーなどとブレンドしてバスオイルに使っている。
すーっとする甘い香りがきりきりと忙しい時には無性に欲しくなることに気付き始めたところなので、今日はそのローズゼラニウムと、温まるためのブラックペッパー、グラウンディングのためのヴェチバーを選ぶ。
(このサロンは英国フレグラント・アース社のオイルを使っているのだが、ここのヴェチバー、お勧めです。あまり土臭くなく、甘い香りがする。)

2時間たっぷりの施術後、ここではドイツのロンネフェルト社のルイボスティが出た。ルイボスティ、流行っているのかな?
蜂蜜がブレンドされていてあまりにおいしいので、100グラム買ってしまう。
ああ、もう幸せ。
その幸せに追い討ちをかけるように(?)、「お顔の肌の調子がとてもいいですね」!!!
営業トーク分を差し引いたとしても、「プロジェクト」、いいんじゃない?とるんるん買っておうちに帰った。(古いか・・)


汐留、泣くのはだめ [フローラル]

その日の朝焼けをコンラッド東京の窓から見た。
静かな佇まいの浜離宮の向こうに、お台場が光っていた。
当人達はもちろん、親である自分達もまず体調を崩さずにこの日を迎えられたことで、私の役目は半分以上終わったように思えた。
息子達が健康で受験できることが母親としての役目、と気負っていたころの気持ちを思い出した。

身支度を整え、最後にJudith Leiberのパーティバッグの中に一本のボトルをしのばせる。
このバッグは美しいけれど最高に小さくて、オイルのボトルを入れたらあとは口紅1本も難しいほどだ。
それでも持って行きたいオイルはイランイラン(Ylang ylang:Cananga odorata)。
最初の流産のときになって以来、私には極限の不安や緊張を強いられると過呼吸を起こす癖がある。
それほど緊張しているわけではないが、この日は次から次へと段取りを考えていると頭の中が高速回転になっているのがわかって、お守り代わりに入れたのだ。
ココ・シャネルの代名詞のような香水、シャネル№5の主原料がこのイランイランであることはつとに有名だが、普段の私には実は「女っぽすぎて」苦手な部類の香りである。
ただ、過度の緊張を強いられて呼吸が乱れそうな時にはこれほど救いになる香りは無い。
いざとなったらティッシュに滴下して香りを吸い込む。
そうするとうそのように呼吸のリズムが戻るのだ。

花嫁は真珠色のドレスをまとい、本当に幸せそうだ。
自分の不肖の息子が、たった一人でもいい、人をこんなに幸せにできるのだという思いで胸が詰まる。
お色直しは、私が28年前の結婚式に着た水色のドレス。
お金を出しさえすればいくらでも新しいデザインのドレスが手に入る時代。
「私、お母さんのドレスが着たいです!」と彼女はきっぱり言ってくれ、長い時間とそんな健気な彼女の気持ちを包んで、そのドレスは私が着たときより何倍も美しく見える。

宴のクライマックス。
殊更に家族の絆を強調して関係の無い招待者まで涙に誘い込む演出にはのらないぞ、自分は絶対泣かないと決めていた私たちの前に、お約束どおり二人がやってくる。
私の前ではまっすぐ私の目を見て「ありがとう」と言った長男が、次の夫の前に立った瞬間顔を大きく歪めて涙を溢れさせた。
真横にいる夫の顔は見えなかったが、その一瞬の視線のやり取りで長い間近寄れなかった父と息子は解りあえたのだと感じた。
泣かない、と決めていたはずなのに、号泣した。
だめだよ、だめだよ、お前が先に泣くなんて。反則だよ。

ふたりはバリに発ち、一時留学先から帰国していた次男も送って、また夫婦二人の生活に戻って夫が言う。
「結婚式は二人の儀式でもあるけれど、家族の再確認の儀式でもあるんだなあと思うよ。」

夫はなるべく長男が苦労しないようにという気持ちだけで道を示す。
そんな父の言葉を強制としか受け取れない長男は離れる。
ふたりの人生はいつも平行線だ。
いつも距離のあるその平行線がその一瞬だけ交わり、うれしいとか悲しいとかの涙ではない、長い時間を経た静かな温かい涙がほおを伝う。
家族の再確認。
いい言葉だなあ、と思う。


軽井沢、98° [フローラル]

▼晩秋、落ち葉に埋もれた山荘


晩秋の軽井沢の楽しみは、犬たちと共に大量の本とCDを持って山荘にこもる事だ。
夫には山荘の冬を越す準備、と断って一人で3匹を車に乗せる。

3匹のうちのクロだけは、自宅を出てからずっと後部座席で「前に行きたい!」と吠え続けている。私の横の助手席が彼らにとってはプラチナシートなのだ。
埼玉から1時間半、軽井沢のインターを下りると紅葉はとっくに終わり、木々が白い骨のように累々と続く碓井峠を超えて、旧軽の街中に入る。真っ先に立ち寄るのは3日分の食糧調達のためにスーパーだ。
いつもは素通りするスーパー横の酒屋さんにこっくりしたワインを調達しようと入ったが、見つけたのはアルコール度数98°というポーランド産のウォッカだった。
2本で3200円。
これこれ、とばかりに買い込む。

山荘は冷え切っていて、ダウンを着たままストーブに薪をくべ、部屋という部屋の床暖房のスイッチをつけまくる。
ひととおり過ごせる室温になると、今度はお風呂の準備だ。
湯船のふたの裏側に、夏の終わりにかわいいコーラスを聞かせてくれていたコオロギたちの死骸がびっしり。
うわあ~と声を上げそうになりながら掃除機でがしがし吸い取ってお湯をはる。
外はもう夕闇が濃い。

お風呂が沸く。
先程の98°のウォッカの出番だ。
ウォッカにジャスミン・サンバック(Arabian Jasmine:Jasminum sambac)のエッセンシャルオイル数滴を溶かし、お湯に入れる。
なんとも陽気でゴージャスな香りがお風呂場いっぱいに満ち、外気は零下の軽井沢が一瞬にして常夏のバンコクのオリエンタルホテルのレセプションになる。
オリエンタルは夫婦でこよなくいとおしんでいる定宿で、到着すると黄金のタイの衣装をまとったボーイが恭しく差し出すガーラントがその香りなのである。
お風呂場に一緒に入ってきた3匹の毛が、ふんわりとジャスミンの香りの湯気でふくらんでいる。

濡れても惜しくない雑誌を湯船に浸かって読みながら、遠いバンコクに思いを馳せ、軽井沢の夜は更けていく。







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